CLAIRVOYANTS 




皆様、明けましておめでとうございます。
ずいぶん久しぶりの更新になってしまいましたが、私は生きてます。

こんなに更新しないブログを覗いてくださっている方々、ありがとうございます。
本当に感謝、感謝です。

こんなブログですが、今年もよろしくお願いします。



では今年最初の記事。


claivoyantsの1st「Your New Boundaries」

彼らの詳細についてはよく知らないのだが、Brian Dunn(vo.g)という人が中心のプロジェクト(?)らしい。

Arab StrapやSongs:Ohia、Mark Kozelekなどとライブをしていたこともあるそうだ。

ちなみにclaivoyantsは「千里眼」という意味らしい。



全体的にゆっくりとした流れの一枚。
精神的にも時間的にも肉体的にも追われているような感覚のある現代の社会のなかで立ち止まること、焦らないことが大切なんだと教えてくれるようなそんなアルバムだと思う。


美しくぽろぽろとこぼれ落ちる音。
深く憂いのある優しい声。

まるで水面が波打つことを避けるように、静かに丁寧に優しく歌い上げられるBrian Dunnのヴォーカル。

サウンドもうたの良さを引き立てているし、うたもサウンドの良さを引き立てていて、すべての音が大事にされている感じを受ける。



私はいつも彼らの音を聴く度に思う。

彼らについて詳しく知らなくてもいい。
歌詞の意味がわからなくたっていい。

ただこの音と、この音から感じる感情を忘れたくない。ずっと。


EARLY DAY MINERS 



early day minersの2005年リリースの4th「all harm ends here」


最近も相変わらず音楽は聴いているのだけれど何故か言葉にできなかった。
言葉にすると結局誰のアルバムでも、どれも同じようになってしまう。

もちろん、同じような「におい」のする音楽を好んで聴いているわけなので仕方ないといえば仕方ないのだが、それならば1枚1枚について書く必要もないわけで、まとめて「好きな音楽」とかなんとか題をつけてアルバム名だけだらだらと並べておけばいいのではないかと思った。


でも、やはりそのバンドなり個人なりの特有なものがそれぞれにあり、それこそが大きな違いなのだけれど、言葉にすると結局その微妙なニュアンスはかき消されて同じものになってしまう。


なんてコトを考えているうちに面倒になって書くのを止めてしまった。

そんな感じで、日々ただ黙々といろんな音楽にまみれている中でふと手を伸ばすのはいつもこのアルバム「all harm ends here」だった。

本当は、最近(といっても少し前だけど)発売された彼らのアルバム「offshore」をもっと聴き込みたいのだが、なぜかこのアルバムを聴いてしまう。


いつ、どんな時でも美しく、優しいのだ。

その優しさは慰めでも同情でもなく、いつも同じ場所で独自のスタンスを取りながら鳴っている。

踏み込んでくるわけでもなく、遠ざかるわけでもなく。
ただ黙って見つめられているようなそんな優しさ。

その距離が私に安心感を与えてくれる。


静かに響くギターから始まる「errance」
枯れたような、でもかすかな温もりを感じられる「townes」
曲の構成が素晴らしく、フレーズが頭の中で繰り返される「all harm」
ヴォーカルが際立つ「the way we live now」

いつ聴いても邪魔にならない落ち着いた、沁みるヴォーカル。



聴き終わったあとにじんわりと心を揺さぶるような、そんなアルバム。

AEREOGRAMME 



aereogrammeの2002年リリースの1st「a story in white」


aereogramme(エアーエオグラム)は98年にグラスゴーで結成される。

メンバーは

Craig B(g.vo)
Campbell McNeill(b)
Martin Scott(dr)
Iain Cook(g.pro)


の4人。

このエアーエオグラムの前身バンドとして、「ギャンガー」というバンドがあったようだ。
(私はギャンガーというバンドについてはよく知らないし、音を聴いたことがないので何とも言えないが)


最初このアルバムを聴いた時は、何とも変なバンドだなという印象を受けたのを覚えている。
このアルバムの感想を、どういう風に言ったらいいのか解らなかった。
当時は、とにかく奇妙なバンドが出てきた、ぐらいにしか思っていなかったが、聴き込んでいくうちに違和感もなくなった。(耳が慣れたのだろう)



静と動が入り混じった音。
しかも「静」と「動」がかなりはっきりしている。

静かに綺麗なメロディーで進んでいると思ったら、突如として轟音に変わる。
なかなか綺麗な良い声で歌を聞かせてくれると思ったら、いきなりシャウトしたりする。

というとても素敵なバンドだ。


美しくて、エモーショナルだと思う。
全体的には起伏が激しくて、聴いていて疲れる方もいるかもしれないが…。


とっちらかった印象もあるが、瞬間的に感情が爆発するサウンドに心を持っていかれる。その瞬間が好きで、現在も聴き続けているアルバム。


試聴はこちら(myspace)

(このアルバムの2曲目「post tour,prejudgement」という曲が試聴できる。私はこの曲がとても好きだ。最後のほうで素晴らしいシャウトが聴ける。)

DENALI 



2002年リリースのdenaliの1st「denali」

denaliは、元enginedownのKeeley Davisがサイドプロジェクト(?)として、妹のMaura Davisとともにやっていたバンド。
(現在はどちらも解散し、Keeleyはspartaに加入、MauraはAMBULETTEで活動している)


このバンドのドラムは、これまたenginedownのJonathan Fuller(enginedownではギターを担当)ということで、サウンドはenginedownに近いものがある。


余談になるが、私はenginedownというバンドが好きだ。
彼らの音楽は美しさと、重さと、緊張感と、物悲しさをバランスよく含んでいると思う。

ちなみにenginedownについて書いた記事はこちら
→ラストアルバム「enginedown」
→3rdアルバム「demure」



denaliのダークで緊張感のあるメロディーはenginedownそのものといってもいいぐらいだ。(もちろん若干の違いはあるが)



ではenginedownと何が違うのかといえば、やはりMauraの存在。

Mauraの声には独特の透明感と、哀愁感がある。
美しく響く、憂いを含んだ声。


彼女の歌の何が好きなのかと言われれば、今書いたように美しさや透明感であることは間違いないのだが、もっと突っ込んで言えば微妙な声のかすれ具合や、音階が上下する時の声の揺れ、長く伸ばす時の声の抜け具合など、歌い方というよりはクセみたいなものが好きだ。


どことなくダークで切ないメロディーにMauraの声が重なることによって、さらに切なさが増す。




このアルバムで私が好きなのは2曲目「you life」ですが、Mauraの声の美しさや、サウンドに更に影を落とすような鋭くかつ優しく胸を突く歌の特徴がわかりやすいのは3曲目「lose me」4曲目「everybody knows」9曲目「function」あたりではないかと思う。


とにかく聴いてもらえれば、彼女がただの美しい声の持ち主というだけではないことがわかってもらえると思う。

denaliの試聴はこちら(myspace)


ついでに、といっては何だが

AMBULETTEの試聴はこちら

DESTROYALLDREAMERS 

coeur leger sommeil sanglant

今日はdestroyalldreamersの2004年リリースの1st「a coeur leger sommeil sangrant」を紹介。

destroyalldreamersはカナダのバンド。


一応ポストロックとかアンビエントとか呼ばれる音楽になるのだろうが、この「ポストロック」という言葉は非常に曖昧で、なかなか正体がつかめない。

つまり、私はいつも表現が難しい音楽にはこの言葉を使っているというわけ。


このdestroyalldreamersもその1つで、果たして私の少ないボキャブラリーと、貧弱な表現力で伝えられるのかどうかは非常に疑問が残る。
(ま、いつもそうなので、あえて今回だけ気にすることではないのですが)


全曲インストです。

なんとなく雰囲気的には以前記事にしたpillowに近いものがある。

静と動のバランスが良いところとか、盛り上がりの部分のメロディーの素晴らしさとか、感情的なギターとか、共通点が結構ある。

ただ、pillowに比べ曲は長めだし、どちらかというとじわじわと盛り上がってくる感じがdestroyalldreamersの方が強い。

シューゲイザーっぽい感じもあるのですが、個人的にはそんなにシューゲイザーの色は強くない気がする。

私の思うところのシューゲイザーというのは、幻想的で、浮遊感があって、頭の中でリフレインされる甘いメロディーがあって、ヴォーカルがはっきり聴こえない…まあ、簡単に言うとmy bloody valentineのような音楽、ということです。


実際浮遊感はあるものの、ただユラユラ、フワフワしているのではなく適度な硬さと重さがある。
浮いているというよりは、空気が微妙に揺れているといった感じ。


私がこのバンドの音楽が好きなのは、

1.全部の楽器がメインになっている。

2.音の足跡が美しい。

という2つ。


1.に関しては、曲の中でいろんな音が交代で前面に出てくる。
このバンドのギターが特に素晴らしいと思うが、ギターが完全に他の音を引き立てる脇役になっているときもある。もちろん主役としての働きも素晴らしい。


2.に関しては、音がじわじわ広がって消えていくまでの軌跡が素晴らしい。スッと光が1本通るような美しさ。そこに儚さを感じたりもする。


もちろんメロディーに漂う哀愁感や、感情的に鳴らされるギターも素敵。


でも、やっぱりじわじわと巨大な空間に広がって通り抜ける音の数々。
これが好きです、私は。


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